省エネと地球温暖化対策ができる方法は?
CO2温暖化(地球温暖化)は、二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスの増加によって地球の気温が上昇し、気候システムにさまざまな変化をもたらす現象です。これらの変化は、環境、生態系、そして人間社会に広範囲にわたる影響を与えることが懸念されています。
この記事では、建物におけるCO2削減の対策と節電対策を説明していきます。
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国家1級ガラス用フィルム施工技能士
FLOWIZM (フローイズム)
松﨑寛幸
エネルギー消費コスト削減
建物で節電になる方法は以下の通りです。
- 断熱建材を使用する
- 遮熱対策(窓の対策)
- エネルギー効率の良い設備の導入
- スマートテクノロジーの活用
- 再生可能エネルギーの導入
それではそれぞれ詳しく解説していきます。
遮熱断熱建材を使用する
壁、屋根、床
これらに高性能な断熱材を使用することで、熱の出入りを抑え、冷暖房の効率を向上させます。
遮熱塗料
屋根や外壁に遮熱塗装を施すことで、太陽光の熱を反射し、室内温度を下げます。屋根材の温度上昇の原因となる太陽光(近赤外線)を効率よく反射するため、屋根材の温度上昇を抑え、結果として室内の温度上昇を抑制します。表面温度20度くらい差が出るデータもあります。(遮熱塗料採用で効果的な環境、屋根、外壁材)
遮熱対策(窓の対策)
遮熱フィルム
窓に遮熱フィルムを貼ることで、日射熱を抑え、冷房負荷を軽減します。
透明系からミラー調、抑えめのミラー調など選択可能です。遮熱断熱タイプもあり既存の窓に貼る事で効果を得られます。遮熱効果で10度差が出るフィルムもあり、遮熱断熱で年間20%台の電気代削減効果のあるフィルムもあります。
遮熱断熱ガラス
二重窓やLow-Eガラスを導入することで、熱の損失を減少させます。
エネルギー効率の良い設備の導入
高効率な冷暖房機器
エネルギー効率の高いエアコンやヒートポンプを導入することで、消費電力を削減します。
最近のエアコンは消費電力を抑えて効率良く空調ができるので、古いエアコンを買い替えした方が消費電力を削減した分で設置費用を賄えるという事もあります。
LED照明
従来の蛍光灯や白熱灯をLED照明に交換することで、消費電力を大幅に削減できます。LEDは寿命が長く、頻繁に交換する必要もありません。
スマートテクノロジーの活用
スマートサーモスタット
室内温度管理を自動化し、使用状況に応じて冷暖房を最適化します。
- 快適性の向上: 自動調整機能やリモート操作により、常に快適な室内環境を維持できます。
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コスト削減 : エネルギー効率の向上により、電気代を節約できます。
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環境への配慮: 無駄なエネルギー消費を抑えることで、CO2排出量の削減にも貢献します。
スマートサーモスタットは、現代のスマートホーム技術の一部として、家庭の省エネや快適な生活をサポートする重要なデバイスです
エネルギー管理システム
エネルギー管理システム(EMS: Energy Management System)とは、エネルギーの使用状況をリアルタイムで監視・制御し、効率的なエネルギー利用を実現するための統合システムです。EMSは主に、商業施設、工場、ビル、さらには家庭まで、さまざまな規模で導入され、エネルギーコストの削減や環境負荷の低減を目的としています。
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コスト削減: エネルギー使用の最適化により、運用コストの削減が可能です。特に、ピークシフトや負荷調整を行うことで、電力料金の大幅な削減が見込めます。
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環境負荷の低減: EMSはエネルギー効率の向上を促進し、CO2排出量の削減に寄与します。これは、企業の環境目標達成や持続可能な経営にも直結します。
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コンプライアンスの遵守: エネルギー使用に関する法規制や基準に対応するためのデータ提供や、報告書の作成をサポートします。
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ビジネスの持続可能性: 長期的なエネルギーコストの低減と、安定したエネルギー供給が、ビジネスの持続可能性を高めます。
EMSの未来展望
エネルギー管理システムは、スマートグリッドや再生可能エネルギーとの連携が進むことで、ますます重要な役割を果たすようになるでしょう。特に、AIやビッグデータ解析を活用した高度な需要予測や、リアルタイム制御の精度向上が期待されています。また、分散型エネルギー資源(DER)の管理を統合する機能が加わることで、より複雑なエネルギーインフラに対応した総合的なエネルギー管理が可能となります。
エネルギー管理システムは、エネルギー効率の向上と持続可能な社会の実現に向けて、今後もますます進化し、広く普及していくでしょう。
再生可能エネルギーの導入
太陽光発電システムの導入
屋根に太陽光パネルを設置することで、自然エネルギーを活用し、建物のエネルギー自給率を高めることができます。余剰電力を売電することで、コスト削減にもつながります。
これらの選択肢で節電効果は上がる
設備投資はかなりの負担になりますが、これらの選択肢で1つでも導入することで節電効果は上がるでしょう。
窓ガラスフィルムは比較的導入しやすい対策で効果も大きいものになります。会社や施設などでも導入する事例
が増えています。一度に全部の建物に導入するのは負担大になりますが、部分的に計画的に予算を使って導入する方法も増えております。
この記事を参考に、節電対策と環境対策をご検討ください。
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